刃には鞘が必要であり、それがガールズバーだった

ガールズバーの体験談。是非参考にして下さい。

ガールズバーの歩き方-サイトマップ



刃には鞘が必要であり、それがガールズバーだった

名前:貴一 年齢:34歳

愚かな私は女性にハマりやすい性格で、今までに相当な金額を貢いできた。

飲み屋が好きで、どちらかというと夜蝶が居るお店を好むため、東京に行っていた時期は散財をした。特に銀座のクラブに通っていた時や、No1争いが激化していたキャバでの浪費が凄まじかった記憶がある。

現在の仕事は地元のしがない営業マンだが、かつてセキュリティ関連の仕事に就いていた時は出張が多かったのでその旅に呑み歩いていたものだ。しかし自分を制御できなかった性分につき、愚かといえるショッキングなことも起きた。

例えば情熱を注ぎお金も注いでいた嬢が、ホストと歩いていたプライベートを目撃したことなどが挙げられるだろうか。

現実での恋愛は、手順に沿って各ミッションをクリアし、告白まで漕ぎ着けなくてはいけない。その過程をたどるのが面倒で、夜の女性たちならばとことんまで自分を褒めて許容してくれるのだが、まやかしに包まれていたのだろう。

懲り懲りしてさすがに自粛をし、数年が過ぎた。健全化したように思えたが、やはり女性が輝く飲み屋に行けないのは、物足りなさを否めない。後輩からも、「先輩、最近どこか遠くを眺めている時間が多いですが、どうかしましたか?」と心配される始末である。

キャバへ行けば、ボックス席でセクシーな衣装を見て、さらに脚が当たることもありそれだけでボルテージが上がる…否、厳禁だ。自問自答を繰り返したのだが、得意先の担当者が飲み屋好きだという話を聞いた。自我を失うほど夢中にならず、孤独感を埋められるスポットがあると言う。

それがガールズバーであり、キャバより距離感が遠いものの、スナックよりは近いらしい。ネックは年齢層が若いから、私のような30代では気に入らない人もいるとのことだ。だが、若い子も熟女もストライクゾーンが広い私にとっては何の差し障りもない。

明くる日、私は深呼吸をして再び夜の世界へ足を踏み入れる決意をする。早速街へ繰り出して無料の案内所へ向かったが、風俗店ばかりの案内パネルしかない。そこで案内所の男性に話を聞いたのだが、すぐにガールズバーのおすすめを教えてくれた。

入店すると、こぢんまりとはしているが居心地の良さそうな空間が広がりを見せる。カウンター内にキャストが3人、1人がドリンクを注いでいたが、その子が私に付いてくれた。

彼女は真美さん(仮名)という、ショートボブが似合う可愛い子、歳は24らしい。私より一回りほど違うが、キャピキャピしすぎていないところも合格点だ。

「案内所のおすすめで来たけど、良い感じ」と言い、私はかつてキャバで貢ぎグセが酷く、お酒と女性がいる場でゆったりと楽しみたい旨を告げたら、「うちは色恋営業なんてしないし、大丈夫です。私がそもそも不器用だから」といった言葉があった。

そうしてお互い不器用合戦を繰り広げたのだが、真美さんは最近まで看護師になる目標があったそうだが、心が折れてしまったらしい。そんな背景も聞き、本当に器用に立ち回れないことを嘆いている。ここは慰めの言葉をかけるべきと判断し、ガールズドリンクを入れ励ましてあげた。

一方の他の座席では客がカラオケで歌っているのだが、少ししんみりとしたバーのような雰囲気もまた良い。バラードしか流れないため、聞いていて心地よくなるわけだ。

すると真美さんが「お兄さんの歌も聞きたい」というので、私も1曲90年代の懐メロを入れ、歌った。そして時間が来たのだが、コスパに優れており料金も安いので迷わず延長。後半はキャストの歌も聞きたかったので、真美さんの歌も聞きたいとリクエスト。最近の曲だったからわからなかったのだが、「デュエットしたい」と言うので、有名な曲を彼女と一緒に歌う。

心が浄化されるようで、スナックの改良版というような印象である。結局2時間は居座ったわけだが、それでも会計は1万円にすら届かなかったのだ。

「こんなに経済的なら、キャバや高級クラブに行く前にガールズバーに来たかったな」と漏らすと、「これからたくさん来ればいいじゃないですか」と言ってくれた。

この先通いつめ常連になったとしても、彼女たちはブランドバッグをねだるような素振りを一切見せないだろう。意を決し向かったガールズバーは、来て正解だったと思う。ハマるのに恐怖心がある男なら、ぜひガールズバーに行ってみてはどうだろうか。