帰省後に見つけた楽しみ、和むガールズバー
名前:卓郎 年齢:20歳
僕は高校を卒業してから1年半ほど、愛知の自動車工場への期間工で一人暮らしをしていました。地元を出たい思いが当時は強かったのですが、実際に離れてみると静岡がやはり恋しくなって、帰って仕事を探すことに。
帰省して少しゆっくりしている時に、色んな方面へと出かけたのですが、自転車で東西南北に進み、時にはビジネスホテルで寝泊まりをするなど、悪くはない時間を過ごしました。幸い両親も仕事には口うるさくなかったため、自由に羽を伸ばすことができたのです。
夜の繁華街には、近くの駐輪場に自転車を停めて見物などもしたのですが、そこで僕は初めてガールズバーという業種があることを知ります。最初に看板を見たとき、メイド喫茶かと錯覚を起こしました。
キャバクラは正直、敷居の高さを感じます。富裕層や、お金に余裕のあるビジネスマンが遊ぶイメージが拭えなかったのですね。
ガールズバーの看板を見かけた日は、まだ情報を何も知らなかったのでそのまま帰宅しました。そして夜間、どんなところなのだろうという興味が湧き、ネットで調べることに。
キャバクラよりもだいぶ安くて、年齢層も20代前半の女の子が多いことから二十歳の僕にピッタリではとさらに行ってみたい気持ちになりました。期間工は意外と月収が悪くないので、お財布事情の問題はありません。
ただ、服だけは1年くらい買っていなかったので、市内の百貨店で調達してオシャレにも気を配りました。出陣は平日ですが、これは金土だと人がごった返す印象があったので水曜に。そして市の中心にあるガールズバーへ。
ドキドキはしましたが、開けた瞬間に「いらっしゃいませ~」の明るい女の子たちの声が聞こえ、羞恥の心は彼方へと飛んでいきます。お店自体は狭いけれど、広いレストランや大きな大衆酒場みたいな所は苦手なので好都合です。
カウンター席に腰を下ろすと、対面にすらっとしたスタイルの良いお姉さんが登場。
「ボディコンみたいなファッションかと思っていたけどカジュアルですね、意外だ」と僕がいうと「ボディコンって!死語ですよ、それは~(笑)」といきなりウケたみたいです。
「いや、キャバクラは行く勇気がなくて、財産をむしり取られる気しかしなかったのよ」と言う頃には敬語も取れて、肩肘張ることのない時間を堪能していきます。
なんだ、1人で行けば緊張からガチガチになると思っていたけど、良い意味で肩透かしを食った気分だとホッとひと安心。
平日はかなり暇なようで、10席もない周囲の座席を見渡すとお客は3組のみ。さらにひとりで来ていたのは僕ともう1人だけでしたが、もしかしてガールズバーは平日に行くと天国でしょうか?僕についてくれたノリの良い21歳の女の子Mさんは、他のお客さんが少ないからヘルプとやらに行かないのですよ。
他の男性客がカラオケを入れて歌っているのを見ながら、2杯目のビールを飲みいい気分に酔ってきました。
僕の席からは、女の子がカウンター内からフロアーを行き交う際、綺麗な美脚を凝視できる点がグッド。私服が基本らしいですが、ワンピースはミニ丈・ミニスカはマイクロミニといえるくらい短い。つまり目の保養にもなります。
1時間で3,000円、女の子へのドリンクを入れても会計は4,000円くらいなので、まったく高いとは思いません。
そして付きっきりのMさんは、話し疲れていないだろうかと推測し、僕から「ドリンクオーダーしようか?」というと、かなり喜ばれました。お給料の話はしなかったのですが、どうやらキャッシュバックはあるようです。したがって、ケチじゃない男性ならガールズバーに行くとき、オーダーしてあげると印象もアップすることでしょうね。
後半になってからは、僕が無職だという話になりちょっとギクっとしましたが、だらしないという苦言を受けることもありませんでした。
「まだ戻ってきたばかりでしょ?ゆっくり探せばいいよ」と、21歳にもかかわらず包容力まで備わっているではありませんか。
「銀座のママに相談したみたいだよ、何か自信がついたよ」といえば「銀座には行ったことないでしょ(笑)」と、ツッコミもある面白い空間。
そんなガールズバーで感じたことは、とにかく居心地が良いこと。
Mさんからは、月のイベントでコスプレデーがあることを聞き、次回来る機会があればぜひ利用して欲しいと言われました。もちろん行くつもりですが、さらにMさんとLINEIDも交換したので今後の楽しみが増えたというもの。
あ、その前に仕事探さなければ資金が尽きてしまいますね。